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『人は「感情」から老化する』を読みました

読んだ本

G+でもちょこっと書いたのですが、

最近読んだ本。

人は「感情」から老化する(和田秀樹著)

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ブック・オフでみつけました。

2006年に出版されてる本なので、「今さら」なのかもしれませんが。私も日常的に感じてることとか、この本を読んで「あー、なるほどなー」とか思ったりしたのでG+では話づらいことをここで書いていこうと思います。(だってSNSはゆるっと繋がってる場なので、掘り下げるのは人によっては「勘弁してよ」だと思いますので^^;自重)

 

「老化」を感じる時

私たちは自分が「歳とったなー」と思う時って「物覚えが悪くなった」とか「運動能力が落ちたり、体の動きが悪くなった」と感じる時が多いと思うのですが。

私もじっさい日常で自分より年上の人たちがそう言って嘆いたり、将来の自分に不安を感じて憂いたりするのを聞きます。「そんなことないですよぉ~」って返したりする自分は社交辞令を言ってるみたいで嫌だな・・・と思っていましたが、本当に「そんなことない」みたいです。

知力、体力は高齢になってもさほど衰えない

「老年精神医学」を専門とし、老人専門の総合病院に勤め、数多くの老人に接して向き合い、おびただしい量のCTやMRIで撮影した脳の写真を見てきた老人専門の精神科医和田秀樹氏によると、『人間の老化は「知力」「体力」より、まず「感情」から始まる』とあります。

たとえば、現代の高齢者(65歳以上)の正常な歩行能力は、2000年の東京都の統計によると20年前と比べて10歳くらい若返っているという結果が出ています。他にも正常老化による高齢者の知能テストなども例に挙げられていますが、医学的には体力や知能機能は私たちが思っているほどは衰えないというデータがあるのです。それよりも人間は「感情から老化する」のだそうです。

「感情」とは何か

ひとことで「感情」と言うと私たちはつい「喜怒哀楽」のことと思ってしまいますが、それは脳の「辺縁系」が司る原始的な感情のことで、この本でいう「感情」というのは脳の前頭葉が司る高度で人間的な感情を指しています。

前頭葉が司るのは「思考、意欲、感情、性格、理性」など。

なんか、こういうことを書き出すだけでも、「あ、最近の世の中ってそういうところが低下しているから起こってるのかな・・・」と思うような事件や出来事が思い出されたりするのは私だけでしょうか・・・。

老化に関する意外な事実

老化による記憶力の低下を「海馬が死んでる」などという不適切な自虐ネタを耳にしたことはないでしょうか。これは誤解で、人間の脳には海馬より先に縮む部位があって、それが前頭葉なのです。(これはこれで倒れそうな事実なんですが)

前頭葉の老化は早ければ40代、50代で始まるそうです。これ自体は自然の摂理なんですが、放っておくと自発性や意欲がじわじわと衰え、そうなると外見もすっかり老け込んでいく、といった感じで負のスパイラルになっていくわけですね。

この本は基本、高齢者の観察結果で、たぶん中年世代の人を対象にして書いてあると思うのですが。この本の事実を踏まえたうえで、もう少し視野を広げて見ると「前頭葉の低下」というのは単に老化の話だけではない気がしてきます。

余談ですが、

たとえば私は日常の中で、「老化」という言葉からほど遠い若者や子供と接している時に「ん?」と思うようなことがあります。それは時間にして「瞬間」ぐらいの、ほんのわずかなことですが、「どうしてそんなことが起こっちゃうんだろうかな?」と思うようなことです。ちょっと想像して、ちょっと考えてみたら、どうかな?というようなことができなかったり、抜けてたりする場面に出会うことがあります。

それは子供だけでなく大人にも起こったりするから「あれれ?」と思ってしまうのです。前頭葉の低下は現代人にありがちなことなんじゃないかな?って。

『イタリアの家庭では算数の点が低いからといって問題にすることはないが、芸術科目の点が下がると問題視する』というのを聞いたことがあります。その時は「お国柄だなあ」と思いましたが、それだけでなく、とっても大事なことを見ていることの表れなんだなと、あとで深く感心しました。

前頭葉のための良い習慣

最終的にこの本では感情を刺激しつづける生き方の提言に結ばれていきます。

感情が老化する人の特徴として、

「めんどくさい」、「もうこんなことはしなくていいだろう」という言葉が口をついて出てきたり。

あと、人生経験を積んでくると物事に先の見当がついてきたりして良いことも悪いことも「まあ、こんなもんだろう」と受け取るようになってくるのも感情の老化につながります。「そりゃそうだよ」が口癖の人は要注意。・・・などがありました。

こんなふうに書き出してみるとわかりやすいですが、上記にあたる人の習慣は感情老化につながりやすいほうの習慣です。感情の老化防止にはこれと真逆の習慣を持つことが大事になってきます。

ただ、ちょっとこの本は精神科医の先生がお書きになった本なので、感情の老化防止に関する提言の部分には「それはどうかな?」と思う箇所もあります。たとえば「気分が落ち込んでつらい状態が二週間以上続いたら医者に行ったほうがいい」とか、「感情を強く刺激するもの」として、「勝負事、ギャンブル」が「恋愛」と並んで「良し」とされるものに書かれているところなど。

「勝負事、ギャンブル」は、まあ、そこまで書かなきゃ人はこれを読んでもなかなか行動には移さないだろうから、これぐらいは書いてちょうど良いのかもしれないとは思う。

あと、たしかに精神科医だからうつは薬で治ると言うだろうけど、私はそれは最終手段として書かれるか、慎重に施さなくてはいけない処置では?と思うので、そんなカジュアルに提言されるのはどうかと思う。(商売だもの。かな・・・)

ともあれ、

やはり精神科医の先生なので、とても勉強になりました。

 ここからまた、いろいろとわかったことがありましたし、自分が今やってることや、これからやっていきたいことの活かし方のヒントもありましたし。

これに関しては、また改めて投稿してみたいと思います。